from AASJ
この記事は、米国衛生研究所からの論文を紹介しています。この研究では、2週間だけケトン食または菜食を続けた場合の身体への影響を調査しました。その結果、短期間でもケトン食や菜食が身体に一定の効果を及ぼすことが示されました。
研究では20人を対象に、一つのグループはまず菜食を2週間、その後ケトン食を2週間摂取し、もう一つのグループはその逆の順序で食事を摂りました。実験前、2週間目、4週間目に血液、便、尿などを採取し、様々な検査を行いました。その結果、どちらの食事でも免疫系の細胞の変化を誘導できることがわかりました。また、ケトン食と菜食を比較すると、Treg（制御性T細胞）はケトン食で増加し、NK細胞は菜食で増加することが明らかになりました。さらに、RNAseq解析やプロテオーム解析による詳細な調査も行われ、それぞれの食事による身体の変化が明らかにされました。
ただし、この研究の問題点として、菜食からケトン食、ケトン食から菜食への移行が急速に行われたため、ウォッシュアウト期間がなかったことが挙げられます。また、被験者数が少ないため、一般化することはできません。しかし、食事に関する研究は重要であり、このような研究の積み重ねが進められることは意義があると言えます。
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