ミトコンドリア数の変化とヘテロプラスミーの関係（AASJ）

from AASJ

ミトコンドリアは自身で増殖し、遺伝形式は母親からのみ伝わる。ミトコンドリアゲノムにはミトコンドリア特異的な遺伝子しか存在せず、活動には核に存在するゲノムが必要。ミトコンドリアの数は細胞の機能に影響を与えるが、ミトコンドリアゲノムの突然変異率が高いため、ヘテロプラスミー（変異と正常ミトコンドリアの混在）が起こることがある。

ヘテロプラスミーは母親から遺伝し、子供の間で割合や症状が異なることがある。マサチューセッツ工科大学の研究では、３０万人のゲノム解析から、血液細胞のミトコンドリア数とその調節に関する研究を行った。ミトコンドリア数は老化とともに低下し、ヘテロプラスミーが存在する人はほぼいない。ミトコンドリア異常症はヘモグロビンA1cの上昇、糖尿病、難聴、視覚障害などの症状を引き起こすことがある。

ミトコンドリア数の変化は、ミトコンドリアを調節する遺伝子と関連があり、治療法の開発につながる可能性がある。

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