from AASJ
プロスタグランジンE2（PGE2）は炎症を抑えるだけでなく、ガン免疫を抑制する作用もあることが最近わかり、研究が進められています。例えば、成宮君の研究室ではPGE2の阻害剤を使うことでガン免疫が高められることが明らかにされました。
ミュンヘン工科大学の研究では、PGE2/PGE4のシグナルを受ける受容体をノックアウトすることでガン免疫が高まるメカニズムを解析しました。この研究では、CD8T細胞の増殖を抑えることができ、そのメカニズムが明らかにされました。
さらに、腫瘍内でのCD8T細胞の増殖を調べる実験でもPGE2に反応できないCD8T細胞だけが腫瘍内で増殖し、腫瘍増殖を抑制することが示されました。これらの研究結果から、PGE2がTCF1陽性CD8T細胞に作用して腫瘍内のキラー細胞の増殖分化を抑えることが明らかになりました。
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