ガンの標的薬治療における耐性変異の引き金となるデアミナーゼAPOBECが明らかにされる(AASJ)

from AASJ

21世紀に入って、ガンのゲノム研究が進むと、ガンのドライバー変異が次々と発見され、それに対応する標的薬が効果を示すことが分かりました。その結果、ガンを制御できる可能性が生まれました。しかし、後の研究で、標的薬に耐性のガンクローンが現れることが分かり、今では標的薬だけではガンを根治できないと考えられています。

今回の論文は、ハーバード大学から発表されたもので、非小細胞性肺ガンに対する標的薬治療を受けた後、耐性を持ったガンのゲノムを調べた結果、デアミナーゼAPOBECが耐性変異の引き金となっていることが明らかにされました。具体的には、APOBECが一本鎖核酸のCをU/Tに変換することで、耐性変異が起こることが分かりました。

さらに、試験管内での実験では、標的薬による治療によってAPOBEC型の変異が増えることが確認されました。メカニズムの解明では、APOBEC-A3Aが標的薬にさらされることで、DNA合成時に複製中の核酸のCが脱アミノ化され、DNA障害が起こりやすくなることがわかりました。

以上の結果から、APOBECが標的阻害剤耐性ガンの発生に重要な役割を果たしていることが明らかにされました。しかし、APOBECを阻害することで標的薬治療の効果を長続きさせる可能性が示唆されました。


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