from AASJ
米国では医療用合成麻薬の中毒が深刻な問題となっており、Beth Macy氏の著書「Dope Sick」や神保哲生氏による邦訳でその実態が明らかにされている。合成麻薬は鎮痛剤として効果が高いが、離脱症状が複雑で対処が難しい。
ジュネーブ大学の研究では、合成麻薬フェンタニルの離脱症状に関わる脳回路が明らかにされ、その研究成果がNatureに掲載された。合成麻薬による離脱症状は、快感を求める「正の強化」と不快感を引き起こす「負の強化」の2つの症状があり、それぞれ異なる脳回路が関与している。
研究では、それぞれの脳回路が特定され、離脱時の神経細胞の反応が明らかにされている。しかし、まだ解明されていない部分も多く、この問題に対処する方法の開発が求められている。
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