スイスの研究チーム、ハイドロゲルを使ったミニコロン培養方法を開発（AASJ）

from AASJ

オルガノイド培養は、人工的な技術でありながら実際の組織に近づける試みが進んでいます。スイス・ローザンヌ工科大学の研究では、ハイドロゲルを使ったミニコロンと呼ばれる培養方法を開発し、正常な組織に近い細胞の活動を示すことができました。

この研究では、ミニコロンを使って大腸直腸ガンの発生過程を調査し、遺伝子の誘導や除去によってガンの増殖を観察しました。また、ミニコロンは普通のオルガノイドやマウス体内で誘導したガン細胞と比較して、増殖因子を必要とせずに基本培地だけでガン細胞が増殖できることが明らかになりました。

さらに、ミニコロンは活性酸素による細胞死を抑制する機能を持つことが示され、この機能を抑制することでガン性増殖を抑えることが可能であることも分かりました。この研究結果は、ミニコロンが大腸ガンの解析や他の研究に有用であることを示し、今後の研究に活用されることが期待されています。

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