ストレスが過敏性大腸炎を悪化させるメカニズムが明らかに(AASJ)

from AASJ

過敏性大腸炎の発症メカニズムについて、ペンシルバニア大学が行った研究が5月25日にCellにオンライン掲載された。研究によると、ストレスや心理的要因が腸炎を悪化させることが明らかになった。

研究では、マウスを強いストレスに晒して腸上皮を傷害すると、ストレスにより炎症の程度が強くなり、死亡率が上昇することがわかった。また、脳から白血球までの経路を明らかにするため、腸の炎症を指標に、脳で発生したストレス反応が腸に伝わるメディエーターについて研究が行われた。

最終的に、CSF1が白血球を刺激し、TNF分泌など炎症性のサイトカインを誘導することが明らかにされた。さらに、ストレスにより分泌されるGCが腸内の神経にも働いて、TGFベータの分泌を誘導することが判明。この作用により未分化細胞が分化し、機能的神経細胞が低下、腸内の炎症の悪化を助けることが分かった。

この研究は、地道な研究だが、ストレスと炎症をつなぐ詳しい経路を理解する上で重要な成果となる。


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