スタンフォード大学のMark Davis研究者、新しいインフルエンザワクチンに関する研究(AASJ)

from AASJ

昨日は、カリフォルニア大学サンフランシスコ校のJason Cyster研究者の研究について紹介し、Bリンパ球のリンパ節へのホーミングを調節する分子に疑問を投げかける論文を取り上げました。そして、今日はスタンフォード大学のMark Davis研究者の新しいインフルエンザワクチンに関する研究を紹介しました。

Mark Davisは、免疫系における多様性に関する新たな研究を行っており、インフルエンザワクチンの効果について従来の考え方を疑っています。彼の研究では、T細胞への抗原提示に関わるMHCのゲノム型が反応の多様性に影響を与えることが示されています。

また、3種類のHAを一つの分子にまとめることで、同じB細胞が複数のHAに対して反応を引き起こすことが可能であることが示されました。このアプローチはマウスでの実験でも成功し、強いT細胞反応と抗体反応を誘導できることが確認されています。

さらに、人間の扁桃腺のオルガノイド培養を用いて、新しいワクチンの効果が確認され、鳥インフルエンザH5にも効果的であることが示されました。これにより、従来のワクチンよりも効果的な新しいインフルエンザワクチンの開発につながる可能性があります。


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