喫煙は免疫応答に持続的な影響を及ぼす（NatureAsia）

from NatureAsia

喫煙は、免疫応答に持続的な影響を及ぼし、禁煙後もその影響が長く続くことが報告された。この研究では、ボディマス指数（BMI）やサイトメガロウイルスの潜伏感染など、免疫応答に影響を及ぼす要因を調査した。これらの知見は、感染症や免疫関連疾患のリスク要因を理解する手掛かりになる可能性がある。

また、免疫攻撃に対する個体間の応答の変動は大きく、年齢や性別、遺伝的要因だけでなく、生活様式などの修正可能な環境要因も寄与している可能性がある。今回の研究では、1000人を対象に136の環境要因が免疫応答の変動に及ぼす影響を調査し、特にサイトカインというタンパク質の分泌に焦点を当てた。その結果、喫煙が最も免疫応答に大きな影響を及ぼすことが明らかになった。

喫煙は自然免疫応答と適応免疫応答の両方に影響を及ぼし、自然免疫応答への影響は禁煙後に消失するが、適応免疫応答への影響は数年にわたって持続し、感染時の免疫応答にも影響を与えた。BMIやサイトメガロウイルスも免疫応答に影響を及ぼしたが、喫煙による影響は修正できない要因と同等のレベルであった。

この研究には限界もあるが、喫煙が健康に及ぼす影響を理解する上で新たな手掛かりとなり、免疫応答の個人間の変動において修正可能な環境要因が果たす役割を理解する助けとなる。

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