アフリカ系米国人と黒人米国人の脳における遺伝子発現の違いを調査(NatureAsia)

from NatureAsia

神経学的機能が正常なアフリカ系米国人と黒人米国人の脳における遺伝子発現を調査した研究が、Nature Neuroscienceに掲載された。この研究により、祖先系統による遺伝子の発現差異が明らかになった。これは、アフリカ系の祖先を持つ人々が脳疾患リスクが高いにもかかわらず、これまでの研究は主にヨーロッパ系に焦点を当てていたことが問題視されている。

アフリカ系の祖先を持つ人々の脳には、特定の遺伝子が免疫機能や神経学的形質に関連し、脳卒中やアルツハイマー病の遺伝率に影響を及ぼすことが明らかになった。一方、黒人米国人の脳では、神経機能や精神医学的形質に関連する遺伝子の発現差は低かった。

研究者は、祖先系統による遺伝子の発現差異が脳疾患リスクにどのような影響を及ぼすかを理解する上で重要であり、今後の治療法開発にも役立つ可能性があると述べている。


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