from NatureAsia
論文によると、過去40年間で文化的価値観は世界的に多様化してきたが、地理的に近接した国々の間では類似性が高まっているという。欧米の高所得国では文化的独自性が強調される一方、同じ地域の国々では文化的価値観の類似性が増している。
グローバル化やテクノロジーの進展により、多くの文化の形態は似通ってきているが、文化的価値観は異なる可能性がある。経済発展によって、自己表現と寛容が促進されるか、ナショナル・アイデンティティーが形成されるかについて論争がある。
研究では、76カ国の40万人以上を対象に1981～2022年の世界価値観調査のデータを解析し、文化的多様性や同一地域内の国々の価値観の類似性を調査した。結果として、文化的価値観は多様化する一方で、同じ地域の国々では収斂する傾向が見られた。
富が文化的価値観に与える影響は地域によって異なり、例えば香港とカナダでは同じ経済成長率でも価値観の変化が異なることが示された。今後の研究でこの知見を一般化させるために、他の価値観に関する研究が必要だと著者は述べている。
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