from NatureAsia
血液中の特定の複数のタンパク質が、パーキンソン病の運動症状が現れる最大7年前から発症を予測する可能性があることが、Nature Communicationsに掲載された論文で報告された。パーキンソン病は、動作の緩慢や筋強剛、静止時振戦などの症状を引き起こす神経変性疾患である。
運動症状が現れる前には、レム睡眠行動障害などの睡眠障害があり、これが将来の発症を予測する重要な因子となる。今回、Jenny Hällqvistらは、パーキンソン病患者、レム睡眠行動障害患者、健常者の血液サンプルを分析し、炎症や凝固、Wntシグナル伝達に関連する23種のタンパク質がパーキンソン病患者では異常であることを発見した。
これらのタンパク質を用いた機械学習モデルは、パーキンソン病を100％の精度で特定することができた。また、このモデルを用いると、レム睡眠行動障害患者が将来パーキンソン病を発症する可能性を79％の精度で予測できることも示された。
これにより、早期段階でパーキンソン病患者を特定することで、予防薬の臨床試験への参加者を増やし、治療法の改善が期待されるが、より大規模な研究が必要とされている。
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