ハイイロシロアシマウスの脳外に新しい細胞集団が発見される（NatureAsia）

from NatureAsia

「Nature」に掲載された論文では、一雄一雌型のハイイロシロアシマウスの脳外に特定の細胞集団が発見され、この細胞集団が仔育てに関連している可能性が示された。この細胞集団は、乱婚型のマウス種には存在せず、生物学的差異が動物行動に影響を与える可能性があることが示唆された。

特殊な機能を持つ細胞は動物の行動を制御することが知られているが、新しい細胞タイプがどのようにして現れ、行動にどのように影響を与えるかはまだ分かっていない。ハイイロシロアシマウスは両親が仔育てをする一方、近縁の乱婚型のシカシロアシマウスでは母親だけが仔育てをする。このような生物学的差異が親の行動を形成する仕組みを研究する機会となる。

研究チームは、ハイイロシロアシマウスの副腎を調べ、新しい細胞層を発見した。この細胞層は、プロゲステロンを20α-ヒドロキシプロゲステロンに変換する酵素を発現しており、このプロゲステロン誘導体が両親による仔育てを誘発する可能性が示唆された。

この細胞層は比較的最近進化したものであり、約2万年以内に出現したと推定されている。

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