from AASJ
この文章は、フランクフルト大学の研究チームが行った論文について紹介しています。この研究では、老化により心臓と神経系の連結が低下し、それにはマイクロRNAと呼ばれる翻訳制御に関わるRNAが関与していることが示されました。
具体的には、老化マウスでは心臓に分布する神経数が左心室で特に大きく低下していることが発見されました。さらに、この神経の減少は血管内皮でのsemaphorin3 (sema3)の過剰発現によるものであり、この過剰発現はmiR143/145というマイクロRNAの低下によって引き起こされています。また、この神経の減少が不整脈の危険性を高めることが示されました。
この研究では、dasatinibとケルセチンという物質を使用して細胞老化を抑える実験も行われ、神経の減少を抑え、不整脈の危険性を抑えることができることが示されました。ただし、なぜこのメカニズムが左心室に特異的に働くのかについてはまだ議論されていないという結果が得られました。
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