from NatureAsia
人為的な気候変動により、1700年代以前と比較して、2023年末までに約1.5℃の温暖化が起こる可能性があることを報告する論文が、Nature Geoscienceに掲載されました。この研究では、南極の氷床コアデータを使用して、新しいアプローチで人為的な温暖化の影響を評価しました。結果は、地球がこれまで考えられていたよりも1.5℃の温暖化の限界に近い可能性を示唆しています。
パリ協定に参加する各国は、気温上昇を1.5℃以上に抑えることに合意しており、IPCCは産業革命以前の気温をベースラインとしていますが、実際にはCO2濃度はそれ以前から上昇していました。研究者は、南極の氷床コアデータを用いて、1850年以降の気温とCO2濃度の関係を再評価し、1.5℃の温暖化の限界に迫る可能性を指摘しました。
しかし、温暖化が進むと関係は非線形になる可能性があるとも述べられています。この線形関係を適用すると、2023年までに1.49℃の温暖化が起こる可能性が高いと計算され、他のアプローチよりも30%確実な推定値とされています。温暖化が進むにつれて、気候システムの挙動の変化を追跡する上でこの関係は重要になるかもしれません。
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