from AASJ
免疫リボゾームとは、特定のリボゾームが免疫反応に関わるタンパク質を効率的に作る機能を持つという概念です。オランダ癌研究所の論文では、サイトカインにより特定のリボゾームが活性化され、免疫関連タンパク質の翻訳が増加するメカニズムを明らかにしました。
この研究では、P-Stalkと呼ばれる構造が翻訳の速度や正確性を調節し、免疫反応に必要なタンパク質の翻訳を促進することが示されました。実験では、P1分子のノックダウンにより、免疫関連タンパク質の翻訳が抑制され、T細胞の活性も低下することが確認されました。
さらに、サイトカインによりP-Stalkが形成されることで、免疫関連タンパク質の翻訳が選択的に促進されることが示されました。この研究は、リボゾームが免疫応答において重要な役割を果たしていることを示し、将来的にがんの免疫逃れを考える上でも重要な発見となります。
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